月刊『望星』は2024年11月から
『web望星』として再スタートを切りました
望星インタビュー
連載
フォトエッセイ
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【フォトエッセイ】虫めづる奇人の回想◎小松貴――第78回/クロヘリウスチャハムシをよすがに
第78回 クロヘリウスチャハムシをよすがに 多少虫に詳しい人間を巷に見つけるや… -
【フォトエッセイ】草木を訪ねて三千里◎藤井義晴――第26回/イグサは日本の宝です――短い名前の植物「イ」とその仲間たち――
第26回 イグサは日本の宝です――短い名前の植物「イ」とその仲間たち―― 私… -
【フォトエッセイ】日本の包み紙 Collection◎上ヶ島オサム――第15回/旅客機のエチケット袋
第15回 旅客機のエチケット袋 日本の旅客機のジェット機化が進んで、機内に通路… -
【フォトエッセイ】星空をめぐる旅、そして物語◎永田絵美——第8回/七夕の星空は旧暦で楽しむ
第8回 七夕の星空は旧暦で楽しむ 毎年七月七日が近づくと、気になるのはお天気…
ジャーナル
シリーズ「教育ってなんだ?」第7回/今井むつみさん
間違った情報が氾濫する現代社会にあって、本質的な情報を見極め、それを活用して問題解決につなげていく。こういうことができる人を育てていくことこそが教育の役割だ。文部科学省が掲げる〝必要な学力〟も、知識の詰め込み教育から離れる方向にある。だが、それを阻止しているものがある。受験教育だ。弊害が大きすぎるのではないか。学びとは? 学力とは? 今井むつみさんに聞いた。
シリーズ「日本の医療の現在地」
日本の社会には課題が山積しているが、医療もその一つ。健康や生死に関わる分野だけに課題解決は待ったなしのはず。医師不足、病院不足という事態はなぜ起こったのか? 少子化に歯止めをと言っているのに産婦人科がない地域があることの矛盾。出口はあるのだろうか。医療の専門家の方々に話を聞いた。
【特集】
都市に第二の森林を!
―木造礼賛 その知恵と魅力を再発見―
木造といえば寺社仏閣というイメージがあります。風雪を耐え、古びた佇まいに魅せられる人は多いですね。いっぽう木造住宅となると、倒壊や燃えやすいといったことから敬遠されがちです。しかし専門家の話を聞けば、いいことがたくさんある。森林を育て、木材を活かして街に建築物をつくる。そんな 持続可能 なシステムを作ることは可能なのか。木造建築をとりまく環境や課題などを探ってみました。
BOOKS

これまでの各号の目次や立ち読み記事、歌壇・俳壇、書籍案内などを掲載しています。
編集部より
7月9日朝、『望星』前編集長の岡村隆さんが亡くなりました。76歳でした。宮崎県小林市生まれ。法政大学時代から探検の世界に足を踏み入れ、その熱意は終生変わらぬものでした。
スリランカでの仏教遺跡調査活動は半世紀以上に及び、その功績から植村直己冒険賞を受賞。『モルディブ漂流』など青春期の探検を描いた著書もあります。編集者として多くのノンフィクションライターの作品を取り上げ、「育ててもらった」と語る作家も少なくありません。読書量もさることながら、文学や宗教、民俗学と広範な知識に驚かされたものです。
こう書くと、たいそう立派な人物になりますが、もちろん立派なのですが、人は多面的。会社の不肖の後輩、私などからすると、酒を飲み、山へ行き、沢を登った日々を思い出すと、笑える話が多々あります。ゴールデン街での蛮行……あれはヤバかったですね。
若い友人を誘い、奥多摩に沢登りに行った帰りの居酒屋で、岡村さんと私が酔っ払って若者に向かい、「おまえは何者なのか?」と詰問しました。そんなこと生まれて初めて聞かれたのでしょう、答えに窮している姿を見て、「まさかサラリーマンとか言うんじゃないだろな?」と年長者二人は目を座らせました。
「問うているのは生活の糧を得る手段ではない!」
「精神と志を問うているのだ!」
「で、おまえは何者だ?」
ひどい先輩たちです。
ところが「じゃあお二人は何者なんですか?」と、質問に対して質問で返す生意気なヤツ。粉砕しなくてはならない。
酔いも手伝って、不毛なやりとりが続いた最後、岡村さんはこう言いました。
「おれは探検家と答えるぞ」
そう、これが精神の在処というものです。
葬儀の弔辞で作家の髙山文彦さんはこう締めくくりました。
「岡村さん、よき旅を続けてください」
私も同感です。 (石)


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