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シリーズ「教育ってなんだ?」第7回/今井むつみさん

間違った情報が氾濫する現代社会にあって、本質的な情報を見極め、それを活用して問題解決につなげていく。こういうことができる人を育てていくことこそが教育の役割だ。文部科学省が掲げる〝必要な学力も、知識の詰め込み教育から離れる方向にある。だが、それを阻止しているものがある。受験教育だ。弊害が大きすぎるのではないか。学びとは? 学力とは? 今井むつみさんに聞いた。 

【特集】
都市に第二の森林を! 
―木造礼賛 その知恵と魅力を再発見―

木造といえば寺社仏閣というイメージがあります。風雪を耐え、古びた佇まいに魅せられる人は多いですね。いっぽう木造住宅となると、倒壊や燃えやすいといったことから敬遠されがちです。しかし専門家の話を聞けば、いいことがたくさんある。森林を育て、木材を活かして街に建築物をつくる。そんな 持続可能 なシステムを作ることは可能なのか。木造建築をとりまく環境や課題などを探ってみました。

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編集部より

 7月9日朝、『望星』前編集長の岡村隆さんが亡くなりました。76歳でした。宮崎県小林市生まれ。法政大学時代から探検の世界に足を踏み入れ、その熱意は終生変わらぬものでした。 
 スリランカでの仏教遺跡調査活動は半世紀以上に及び、その功績から植村直己冒険賞を受賞。『モルディブ漂流』など青春期の探検を描いた著書もあります。編集者として多くのノンフィクションライターの作品を取り上げ、「育ててもらった」と語る作家も少なくありません。読書量もさることながら、文学や宗教、民俗学と広範な知識に驚かされたものです。 
 こう書くと、たいそう立派な人物になりますが、もちろん立派なのですが、人は多面的。会社の不肖の後輩、私などからすると、酒を飲み、山へ行き、沢を登った日々を思い出すと、笑える話が多々あります。ゴールデン街での蛮行……あれはヤバかったですね。
 若い友人を誘い、奥多摩に沢登りに行った帰りの居酒屋で、岡村さんと私が酔っ払って若者に向かい、「おまえは何者なのか?」と詰問しました。そんなこと生まれて初めて聞かれたのでしょう、答えに窮している姿を見て、「まさかサラリーマンとか言うんじゃないだろな?」と年長者二人は目を座らせました。 
「問うているのは生活の糧を得る手段ではない!」 
「精神と志を問うているのだ!」 
「で、おまえは何者だ?」 
 ひどい先輩たちです。 
 ところが「じゃあお二人は何者なんですか?」と、質問に対して質問で返す生意気なヤツ。粉砕しなくてはならない。 
 酔いも手伝って、不毛なやりとりが続いた最後、岡村さんはこう言いました。 
「おれは探検家と答えるぞ」  
 そう、これが精神の在処というものです。 
 葬儀の弔辞で作家の髙山文彦さんはこう締めくくりました。 
「岡村さん、よき旅を続けてください」 
 私も同感です。 (石)

長野亮之介さんが描いた岡村隆隊長

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