第41回 魅力も鉢にも底は無い——株分けも楽しい吊りシノブ
夏祭りで買った風鈴付き常盤忍の吊り鉢。何年か経つと根っこが鉢から溢れて暴れ出すけれど、溢れた根っこを使って株分けができる。
鉢は板で作る。1枚を4つに切って今回はボンドで合わせた。底は付けない。シノブは元来樹上生活で、根っこが空気に触れて育つ。だから空気に触れる部分を増やすんだ。
溢れた根っこを4〜5本切って水苔で巻いて吊り鉢に入れ、隙間に水苔を詰めれば完成だ。この時、根っこの先を外に出す。ここがポイント。
これに水をたっぷり含ませる。今回は鉢皿に水を溜めて浸けた。このまま1週間待って、日陰にぶら下げる。数ヵ月後には葉っぱが出てくる。
だけど水に浸けて2日目に鉢が壊れた。ボンドじゃだめだ。釘か針金で補強するよ。
絵と文・ヒットペン(イラストレーター)
Hitpen
ひっとぺん 島根県出身。イラストレーターになりたいデザイナー。それでも、イラストを描いている比率が半分を超えました。嬉しい限りです。ベランダでガーデニングやってます。用もないのにベランダに出ています。朝食は、もちろんベランダで食べます。だらだらした性格で、締め切りが無いと木の鉢を作ったり、切れなくなった包丁を研いだりしています。柿が好きで、むいた皮が1本になった日は良い日です。干して1週間の吊るし柿が美味しいので、今年も渋柿を手に入れたい!