【連載】「ラディカルな潤沢」生活——ボクの「構想」と「実行」 ◎ヒットペン 第48回/見目麗わしマルベリー

第48回 見目麗わしマルベリー

ベランダには木の鉢が3つある。
マルベリーがひとつ。オリーブが2つ。
正確には、あと2つあって、ユスラウメと山椒だ。
ただ、ユスラウメと山椒の2つは樹高5センチくらいで、とても小さいので今回は割愛。
オリーブも一昨年と去年買ったばかりなので、まだまだ小さい。
マルベリーは、たぶん10年くらい経つ。初代は枯れてしまって、今あるのは初代の実が落ちて育った2代目のマルベリーだ。
樹高は鉢を含めて170センチくらいある。
この木のお勧めポイントは、なんといっても樹形がいいこと。落葉樹の典型的な形。5月はまだまだ新緑の色で、太さ2センチに満たない幹は風に揺らいでとても可愛い。マルベリーの木陰で読書なんて贅沢だ。
6月に熟す実は、はじめは緑色だ。
マルベリーの唯一残念なところが、花の形だ。花とはいえない感じの、緑色の柔らかいトゲだ。花を楽しみたいならマルベリーはオススメできない。
実も紫色になって収穫時期になるのは同じ6月。そのまま食べてもいいけれど、ぼくは順繰り収穫して冷凍して、溜まったらジャムにする。
葉っぱはお茶になる。蒸して天日干しして揉んで細かくしたら茶袋に入れて完成。
マルベリーティーは、ご飯と一緒に飲むと糖分を身体に吸収しにくくしてくれるらしい。ちょっとたるんだお腹の味方だ。
秋には紅葉が楽しめて、冬になると葉が落ちた枝の間から日が差し込む。
マルベリーと一緒に過ごす一年って、いいでしょ!

絵と文・ヒットペン(イラストレーター) 

Hitpen

ひっとぺん  島根県出身。イラストレーターになりたいデザイナー。それでも、イラストを描いている比率が半分を超えました。嬉しい限りです。ベランダでガーデニングやってます。用もないのにベランダに出ています。朝食は、もちろんベランダで食べます。だらだらした性格で、締め切りがないと木の鉢を作ったり、切れなくなった包丁を研いだりしています。柿が好きで、むいた皮が1本になった日は良い日です。干して一週間の吊るし柿が美味しいので、今年も渋柿を手に入れたい! 

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