【info】『ピクチャレスク陶芸 アートを楽しむやきもの―「民藝」から現代まで』

 多くの場合、陶芸作品の表面は、豊かな色調や質感で構成されている。釉薬や顔料を重ねることで表れる光沢や発色は、やきもの特有の物質的な美しさといえるだろう。一方で、筆致や彩色、主題の選択に着目すると、油彩や素描など異分野の表現との響き合いを見出すこともできる。本展では、各々の作品の色やかたちやモチーフから、時にジャンルを横断して創作に挑む作者の思考や芸術観をつむぎ出すことを試みる。

 タイトルにある「ピクチャレスク」とは、「絵画的な」「絵画のように美しい」といった意味を表す美術用語。18世紀イギリスでは庭園や景観の美を示す言葉として用いられ、建築や造形の分野において、新時代の美意識を導いた概念ともされている。そうした言葉の拡がりに重ね合わせ、絵付けされた陶器にとどまらず、平面と立体がダイナミックに融合した形態や、メディアを越境して表現を更新していくような造形のあり方にも注目する。

 個人作家として創作的な陶芸の礎を築いたとされる富本憲吉やバーナード・リーチ、民藝運動を推進したことでも知られる河井寬次郎や濱田庄司に始まり、伝統的な技術の革新をもたらした陶芸家、前衛陶芸の旗手、茶陶の名手、イギリスやデンマークの作家、1960年代から80年代生まれのアーティストまで、約50名の作家が並ぶ。総計約120作品による新たな共演を楽しもう。

同時開催:「ジョルジュ・ルオーの手仕事」

加守田章二《彩色角壺》1972年、陶器、個人蔵
撮影:大屋孝雄
招待券プレゼント〈5組10名〉

【会期】開催中~9月15日(月・祝)
【会場】パナソニック汐留美術館(東京・汐留)
【開館時間】10:00~18:00 (最終入場は閉館の30分前まで)
 ※8月1日(金)、29日(金)、9月12日(金)、13日(土)は20:00まで開館(入館は19:30まで)
【休館日】水曜日(ただし9月10日は開館)、8月12日(火)~15日(金)
【料金】一般:1,200円、65歳以上:1,100円、大学生・高校生:700円、中学生以下:無料 ほか
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル) 
【公式ホームページ】はこちら

応募方法

ご希望の方はハガキに希望のプレゼント名を一つ明記し、住所、氏名、年齢、掲載記事の中で興味を持った記事タイトルと感想を記入のうえ、下記まで郵送してください。ファクス、またはメールでも受け付けます。当選発表は招待券の発送をもってかえさせていただきます。

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【住所】〒160-0022 東京都新宿区新宿1-9-5
 新宿御苑さくらビル4階 東海教育研究所
 Web『望星』プレゼント係まで
【ファクス】03-6380-0499
【メール】bosei@tokaiedu.co.jp
★応募締め切り 2025年8月10日(日)必着

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