19世紀から20世紀初頭のウィ-ンでは、独自のモダンスタイルが確立された。オットー・ヴァーグナーが実用性と合理性を重視する「実用様式」を提唱し、その思想に共鳴した弟子ヨーゼフ・ホフマンらが推進したウィーン世紀末のデザインは、幾何学的で建築的な造形を特徴とし、実用性と快適さを実現する機能美が備わっていたと言えるだろう。
この世紀末のデザイン革新の背景には、19世紀前半のビーダーマイヤー様式への回帰がある。手工業の質の高さ、模倣ではない主体的なデザイン、自然モチーフへの親しみは、世紀末のデザイナーたちにとって「近代的な住文化の出発点」として賞賛された。過去の遺産を意識的に継承し、造形の基盤として参照しながら、より時代に即した造形に発展させることで独自の「ウィーン・スタイル」を獲得したのだ。
本展では、19世紀前半のビーダーマイヤーと世紀転換期という、ウィーンの生活文化における二つの輝かしい時代を取り上げ、銀器、陶磁器、ガラス、ジュエリー、ドレス、家具など、多彩な作品約270点を紹介。魅力的な作品群に加え、当時際立った存在であった女性パトロンや文化人の活動も交えて多面的に紹介する。

1818年 S.J.パッツル・コレクション S.J.Patzl Collection,
©Asenbaum Photo Archive, Fotografen: Brigit und Peter Kainz
【会期】2025年10月4日(土)~12月17日(水)
【会場】パナソニック汐留美術館(東京・汐留)
【開館時間】10:00~18:00 ※最終入場は閉館の30分前まで
※11月7日(金)、12月5日(金)、12月12日(金)、13日(土)は夜間開館を実施。20:00まで開館 (最終入場は閉館の30分前まで)。
【休館日】水曜日(12月17日は開館)
【料金】一般:1,500円、65歳以上:1,400円、大学生・高校生:1,000円、中学生以下:無料
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル)
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